本記事は、いろいろな企業(パターン)における
「機械学習(AI)×性格診断による、評価・退職の未来予測結果」
をまとめて整理します。
※関連記事は「性格診断の未来予測は再現性があるのか?(まとめ)」よりご覧ください。
「未来予測」の表の見方
※数字は一部丸めて表示しています。
※四捨五入の関係で合計値が合わないことがあります。
「入社後評価」の予測
上記の表の場合、
「機械学習による予測が高評価」で「実際も高評価」の割合が「全体の17%」
と読み取ることができます。
また「正解率」は、「高評価」「普通評価」「低評価」の予測がそれぞれ実際の予測とあっている場合のため、今回だと「17%」+「26%」+「16%」=「59%」が「正解率」となります。
「退職」の予測
上記の表の場合、
「機械学習が退職と予測」したのは「13人」、うち「実際に退職」したのは「8人」
と読み取ることができます。
※この場合
・「退職率」(全体人数のうち実際に退職した割合)は「10%」(30人/300人)
・「再現率」(退職と予測し、実際に退職だった割合)は「62%」(8人/13人)
・「正解率」(退職・在職の予測があっている割合)は「91%」((8人+265人)/300人)
となります。
「入社後評価」の予測結果
※「総合評価」は主に、各期ごとの点数評価を踏まえて総合的に上長が判断した評価
※「点数評価」は主に、各期ごとの人事評価の点数
100人 × 総合評価 → 正解率59%
※使用データ:適性検査Aのみ
※関連記事:性格診断だけで入社後の評価をどれだけ予測できるのか?
200人 × 総合評価 → 正解率58%
※使用データ:適性試験A、職種
実際の総合評価に偏り(低評価が少ない)がある企業での予測結果です。
実際の「低評価」の人数が少ないため、共通した特徴が見つけ出せず、機械学習で「低評価」の予測精度が低くなっています。総合評価の場合でも、しっかりと誰が低評価者なのか、会社における認識をそろえられると、より予測精度が上がる可能性があると感じます。
300人 × 総合評価 × 管理職 → 正解率57%
※使用データ:管理職向け適性検査B、職種
※関連記事:性格診断結果から「マネージャー」の評価を予測できるか?
2000人 × 点数評価 → 正解率51%
※使用データ:性格診断、等級
※関連記事:AI×性格診断で「入社後評価」をどれだけ予測できるか?
「退職」の予測結果
※「再現率」=「実際に退職した人」÷「退職と予想した人」
※数字については、企業が特定できないよう、全体をキリの良い数字に丸めています。
300人 × 3年以内退職率 → 再現率62%(退職率の6.2倍) ※正解率91%
※使用データ:適性検査A、職種
3年以内退職率が10%(全国平均は約30%)の企業のデータです。
機械学習で退職と予測した13人中8人(62%)が実際に退職しています。また退職者30人中8人(27%)の退職を今回のモデルで予測することができています。
2000人 × 3年以内退職率 → 再現率49%(退職率の4.0倍)※正解率88%
※使用データ:性格診断、職種
※関連記事:入社前に「早期退職」をどのくらい予想できるか?
300人(営業) × 3年以内退職率 → 再現率73%(退職率の6.1倍)※正解率90%
100人(コンサルタント) × 3年以内退職率 → 再現率48%(退職率の1.8倍)※正解率72%
このモデルは「実際に退職した人」のうち「退職を予測できた人」が41%となっており、性格診断によって「退職者全体の約4割を予測できる」モデルになっている点が優れています。